私は私よ 心があるもの

そうそう、そういえば夏休みの間に経験人数が+3です。


浮気に倫理観は関係あるんだろうか。


どうして人を殺しちゃいけないの?
これは私が小学生の頃から疑問に思っていることです。私は世界のすべてが敵だと思っていて、殺したい人間が自分自身を含めてたくさんいたので日がな1日こんなことを考えている生意気な餓鬼だったと思う。
大人は言いますね、「自分がされて嫌なことは人にしてはいけない」と。でも、世の中には別に自分は殺されても構わない、むしろ死刑になりたかったから人を殺したという殺人者もいる。では、「かけがえのない1つの命をこの世から奪ったから」と言ってみる、でもこれは人を殺すことと言ってることは同じだからあまり意味がない。じゃあ、「その人が死ぬと悲しむ家族や恋人がいるから」それなら独り身で天涯孤独の人間は周りに悲しむ人間はいないから殺されたっていいんだろうか。
そう考えていくと人を殺してはいけない理由なんてない。人を殺してもいいと思う。ただ、道徳や法律で「人は殺してはいけない」とされていて人を殺せば罪に問われるから私たちは殺人をしないだけだ。
もちろんつぶさに見ていけばおかしい。
そんなの間違ってる。だから私たちは人が本来持ち合わせるべき倫理を育てる。
戦争する国では殺人に目を瞑る、でも戦地から帰った兵士がPTSDで自殺するのは自分の心が、倫理が殺人を許容できなかったからだ。私たちが本当に大切に育てるべきなのはなにか。
未来の子供よ!よき倫理を!
そのためには自分の頭で考えることです。たくさん人やものと触れあって多種多様の意見を交換しあって人の気持ちを理解することです。
考えることをやめたらそれはもはや人間ではない。

だから私は人間ではない。
夏休み、時々前触れもなく訪れる恐怖症のようなものに襲われるものの比較的安定して過ごせたと思う。現実的な問題は特になかった。家には相変わらず帰りたくなかったけど、そもそもおいちゃん家とラブホを往復する毎日でほんどの夜を他人の家で過ごしたのでそれほど重要ではなかった。私は他人の気配がするとどれだけ気を許した相手でも夜眠れないという特性を持っているので体調だけは激悪くて、体調が悪いとだいたいそれに心も引きずられるから夜は危なかったけど、一緒に眠るおいちゃんや不倫さんはそれを理解してくれているからやりやすかった。あとは元彼問題が激化して私が殺されるんじゃないかって話題で持ちきりだった。殺されたら殺されたで仕方ないし、どうも私は自分の問題を他人事のように捉えるふしがあるからなんかヘラヘラしてた。元彼の愛は、他人からしたらもはや私のことすら考えていない一方的で身勝手なエゴの塊だ。私だってそう思う、どうでもいい相手からの大袈裟な好意なんてただただめんどくせーしうざいし怖い。でも、おいちゃんからみて私の愛が元彼の愛と同質のものだったらどうしよう。どうしよう、恋は盲目だ、純粋さは笑顔で暴力をふるうから時々間違える。


なんか学校が?友達が大変みたい。
私はもう3年と半年以上大学生やってるけど、大学の外での世界で色々ありすぎて大学生活に目をむける余裕があまりなかった。でも私は私なりに大学生活を楽しんでいたつもりだし、友達はいるけれどプライベートでは特に関わったりしない距離感が楽で、そもそも問題を抱えるような関係にみんななってんのすげえなあとか思う。都合のいいときに利用しあえばいいじゃない?別に嫌なら離れればいいのに、なんで一緒にいるんだろう。あっちはあっちでこっちはこっちで文句をいいながらニコニコしてるのとか虚しくならないのかな。そういうの高校生までだと思っていたからびっくりだな、滑稽で笑えるけど女の子って感じで可愛いかも。しかもそれが浮気とかなんとか恋愛のすったもんだって聞いてて、えっじゃあ既婚者とディズニー行ってる私はなんなんですか?とか思う。
メンヘラ落ち着いてきましたとか言って、それを喜んでくれる恋人がいるのに恋人以上に会っている男性がいて、ほんと性器ぶっ壊れるんじゃない?ってくらい毎日毎日セックスしてる私は何なんだろう。

なんかね、おいちゃんのことでそれほど騒ぐこともなくなってきたんですよ。あんなに毎日毎日会いたくて会いたくて震えながら手首切ってた人間がですよ?って得意気に笑ったら「それ俺と頻繁に会ってるから気持ちが紛れてるだけでしょ(笑)メンヘラ治ってないよたぶん」て言われちゃった。まあそうだねだって実際不倫も浮気もやめられないし。
でも、不倫や浮気が悪いって断言できる人間がどれくらいいるんだろうか。私のようなメンヘラが例えば幼少期の愛着の問題でこんな恋愛パターンになってしまったとするなら、そしてそれがパートナーとは違う異性と話したりセックスしたりすることで癒せる何かがあるなら、それを責めたり誰が出来るんだろう。もちろん良いことではないよね。例えばおいちゃんが浮気したら私は相手の女を殺すだろうし、まあ物理的にそれができなくても少なくともキスしたり手つないだ皮膚や粘膜を切り裂いたり剥がしたりしないと気がすまないからね。

結局大人の判断でどう決着をつけるかが問題なんだろう。そこは当人達どうしの、もてる倫理観を使ってよくよく話し合っての決断でしょ。私が不倫や浮気をやめないのはこれが悲劇的なものにならないって確信があるからだ。だってわたしには心があって、おいちゃんのことを世界で一番愛しているからよ。

友達に対しても思うけど、極論バレなきゃ無いのと一緒なんだよ。
私はどんな結末でも絶対に最後まで隠し通す。これが私の義務。


ただ、不倫さんとおいちゃんを天秤にかけ始めているのは自分自身に、なんだか情けないなあという感じだ。おいちゃんは優しい。ほんとうに優しくて素敵な男性だ。この前だってスパイシーチキンが食べたいからファミマに行ったのに売ってなくて、「お肉が食べたかったけど仕方ないやー」っておいちゃんの部屋に帰って買ってきたコンビニ弁当並べてたら、忽然とおいちゃんが消えて、トイレかな...長いな..うんこかな...って待ってたら、おいちゃんセブンのからあげ棒持って現れて「はい肉」って差し出してくれたの。すごくかっこよかったまた惚れちゃった。そういう人だもの。

でもいずれ結婚するとなるとなんだか妙な息苦しさを覚える。私がまだ見捨てられ不安を克服できてなくて、おいちゃんの一挙手一投足が怖くて、本当に私のこと好きなんだろうかって疑念が振り払えないのがたぶん最大の原因なんだろうけど。おいちゃんと付き合い始めたときは絶対にこの人と一生一緒にいたいから無理矢理にでも結婚してやるって思ったけど、おいちゃん結婚向いてなさそうだしなあ。不倫さんが安心するのは最後は絶対選ばれないっていう楽さがあるからなのかも。でもあの人本気で私のこと好きみたいだし、もしかしたらまじで離婚とかするかもだし、養ってくれるだろうし、愛情表現がわかりやすくて、わかりやすい愛情を求めるメンヘラ人間にはすごく安心するんですよね。おいちゃんはたまになにを考えているのかわからなくて怖い。
考えたくないなあ。私はやっぱりどこかで自分が幸せになることを諦めているのかもしれない。

まあでもせっかく生まれて自分の人生一度しかないのに周りどうこうを気にして綺麗ぶって身をひこうとか大人のふりしてる人間は嫌いなので私はやりたいようにやります。

なんだってわかる 自分のこと以外なら

私はいつも私の主観でしかものを語らない、私の哲学は私の中へしか還らない、だから他人のブログなりを読むと毎回新鮮に驚いて感動してすげーって思います本当に。私以外のすべての人の文章に心打たれて、たぶんブログってこうあるべきなんだなって思う。私は私のくだらない日常を垂れ流すだけ、便所の紙程度の、チラシの裏程度の、それでも私を突き動かす行動原理は自己顕示欲なり、自己表現欲求なりの、つまり私はここに生きているという声をどうか聞いてほしいのあらわれだと思う。

もうこれ以上余計に生きても私はあなたを汚してしまうという夏。
私は境界性人格障害でしたが治ったと思っていたのですよ。いったい何を根拠にと自分でも思うけど、精神科に通院してるわけでもないし、時々腕を切るけれどオーバードーズはしないし、部屋の窓から飛び降りることもなくなったし、たまにむちゃ食いするけれど過食も拒食もしないし、不倫してるけど知らんやつに話しかけられて安易に性行為することもなくなったし、LINEで既読無視されたとき鬼電することもないし、返信が5分で返ってこなかったら吐くこともしないし、全然大丈夫じゃない?全然余裕なんじゃない?って思っていたんですけど、やっぱりおかしいおかしいって言われて、恋人であるおいちゃんにも「君は頭が少しおかしい」って言われて、見捨てられ不安だけはどうしても消えなくておいちゃんに嫌われたとか捨てられるとかおいちゃんが死んじゃうとか毎日毎日毎秒毎秒呼吸してる間はずっと、不安とか焦燥とか虚しさとか怒りとかが夏の日射しみたいに降り注いで肌の中まで焼かれるように痛くて痛くてその痛みは身体を傷つけるっていう目に見える方法でしか誤魔化せなくて、「ざまあみろ」って思いながら腕を切ってる。私みたいなクソ傷つけてやったぜざまあみろwwwwって思ってる、あーきもちいいーだいたいみんな自分を大切にしろとか自分を大事にしろって言うけど私は私を蔑ろにしてるつもりはないしむしろこうして自傷行為しておしっこ漏らすくらいきもちいい思いしてんだよとか本当に思っていたから普通に性病にもかかるし腕も内蔵もボロボロなんだよね。不倫さんと久しぶりに会ってセックスしたとき「ゴムつけるから」って言われてすっごいびっくりしちゃった。中学からピル飲んでいて99%妊娠しないし、ゴムつけたら男の人感度下がるって聞くし可哀想だなって思っていたから今までゴムなし中出しセックスが普通で、「人生初コンドームセックス!!」って笑ったら「妊娠しないかもしれないけど性病もあるんだよ?あきちゃんが一番よくわかってるでしょ?男の人が可哀想とかそんなこと考えるなよ自分を大切にしろよ」って怒られてなんか笑えなかった。おいちゃんも生理のときに「生理中は君の体に負担かかるからえっちはダメだよ」って言っていてむしろショックだった。自分がかわいくて仕方がないのに肝心なところは何も考えていない自分に衝撃をうけた。

そして私は(完治していたわけではない)病気を振りかざして、おいちゃんの優しさにつけこんで、気づかないふりをしておいちゃんのことボロボロにしていた。夏の始め、目に見えるくらいまでに本当にボロボロになったおいちゃん、その疲れに触れるんじゃないかってくらい私たちの間にどうしようもない空気が流れていて、もうお仕舞いだと思った。もう何もかも全部終わりだ、私は結局幸せになれないんだなあってめちゃくちゃに荒れた。それで自分から不倫さんに連絡をとってすぐに会って、私が今まで気付きたくなかったから目を背けていたもの全部言語化されて全身蜂の巣にされてぼろぼろ泣いたところを慰められて抱き締められて頭を撫でられてあの一時だけは子供でいることを許されて、でも私は子どもの頃に抱き締めてほしかったなあお母さんって泣いて、本当にいま抱き締めてほしいのはやっぱりおいちゃんだなあって泣いて泣き続けたのを覚えている。私の心理状態を見事に言い当てられてひきずりだされたから、もはやこれを再び隠すことは難しいな、それならこいつの正体を傷だらけになっても分析して理解してたまに喧嘩しても手懐けてうまく付き合っていく必要があるんじゃないだろうか、と思った。その日から境界性人格障害についてめちゃくちゃ調べた、調べたら出てくるサイト出てくるページ全部私のこと言っていてゾッとしたし、おいちゃんに対しての申し訳なさに押し潰されそうだった。

大嫌いな鏡を見続ける作業を一段落終えたところで私のことをおいちゃんに話した。私はこういう病気で、あなたに対してのあの行動やあの態度はこういうところから来ていて、だからこんな風になっちゃうんです。というのをじっくり説明した。おいちゃんは時々「ああ」とか「なるほどね」とか言いながら最後まで話を聞いてくれた。あなたの痛みはあなたのものだし、あなたの悲しみはあなたのものだ。人が人の気持ちを完璧に理解するなんてそんなおこがましいことない。私の気持ちはわからなくていい、理解できなくていい、でもこういう事実があることを知ってほしい。知ることで対処できることはたくさんあるはず。というスタンスで説明した。3ヶ月後付き合ってお互い誤解していたところもあること、まだお互いなにも知らなかったことを知ることができて、胸がスッとした。息を吸い続けていたから苦しかったんだ、やっと吐くことができた。そしたら次の呼吸がとても楽だった。
一度壊して再生するのと同じ、一度死んで蘇生するのと同じ、世界の終わりにみる夕日と同じような愛しい空っぽだった。「メンヘラじゃないあきちゃんなんてつまんないよ?」って言ったら「メンヘラをアイデンティティにするのやめなさいよ」って笑われた。不幸成分を人の形にぎゅうぎゅうに詰めてこれが生きる重力だって泣きながら暮らして、吐露したら不幸がとけだしてあたし空っぽになっちゃう怖いよ、いよいよ私は誰なのかわからないよってめちゃくちゃ慌てたけどおいちゃんが空っぽの私を支えてくれてる。幸せをたくさん詰め込んでくれてる。大好き。


ということで苦難を乗り越え再生期に入った私ですが不倫は健在なのまじでクズだと思う。不倫さん私のこと好きすぎてすごい。オシャレなお店でディナーを食べていたとき「奥さんとの間に子供いないし、すぐにではないけど離れられる。....本気だよ。」って本気の顔されたときは自分で媚を売っておきながらすごく怖くて「り、離婚届って紙飛行機にして飛ばしたらすごいいい感じですよね」ってまじで意味わかんない返事しちゃったし、平均週3ラブホ+食事代全部不倫さんの奢りだから計算したら私との逢い引きに月12万くらい使ってますよねやばーいwとかふざけたら「...養えるねぇ」ってボソッと言っててあは☆しか言えなかった。
体の相性がいいってすごい吸引力なんだよ...不倫さんはお父さんみたいな安心感なんだよ...一緒にいて幸せなのはおいちゃんなのに。

あと台風のなか先輩とえろいことしちゃったんだけどずっとおいちゃんのこと考えてた。おいちゃんは花や風や雷や空と同じなんです。花が散るように、空が青いように、波が寄せるように、おいちゃんのことが好きなんです。私はまだ神様の肉体に触れたことはないが、宇宙を支配する法則のようにおいちゃんは神様なんです。おいちゃんはそういう自然発生的な、絶対的な価値や美しさがあって私はいつもその腕や瞳だけで胸が痛いんです大好きなんです。

屋上から落ちる最中

倒れたときのことを私は覚えていません。
ただいつも漠然と「死ねなかったな」と思うだけです。屋上から落ちる影に憧れていました。
海で溺死しようと思ったとき、濁った水中からみたあの光は天国だったのかもしれないが、低体温症の私の腕に点滴をブスブス刺すあの何も見ていないような瞳に、ここは天国でも地獄でもないただの私のつまらない日常なんだと思い知ったのです。
このブログにはじめから意味なんてないが、生まれたことに意味なんてないが、生きていくことに意味なんてないが、死ぬことに意味なんてないが、あなた方が当然のように過ごした今日は生きたくても生きられなかった誰かの今日であると同時に死にたくても死にきれなかったどうしようもない私の今日です。覚えておいてください。どうか。


私はただ白く淡い光に満ちた朝が欲しかっただけなんです。朝は怖いものじゃないよって抱き締められたかっただけなんです。朝のミルクが欲しかっただけなんです。好きな人の温度のシャワーで生きてるって心から感じられたならそれが全てだっただけなんです。私は責めたかったわけじゃないよ愛してるって言って欲しかっただけなんだよ、お母さん。
ずっとずっとずっとそういうことにずっと憧れているんです。私はいつも手の届かないものに恋をするきらいがあります。


安定してたんだけどね、生まれて始めて真下から花火を見たりして。地べたに寝転がって、服が汚れないようにってハンカチ広げてくれる優しい恋人が隣にいて、あっうん面倒くさいですね文字におこすのは頭を使うのは思い出すのは面倒くさいですね生きるのも死ぬのもなんで私はこんなふうになっちゃったんだろうなんで安心して生きられないんだろうあれだけ自己分析したってだから何自分のことがわかたって自分が生きてるだなんてどうしたらわかるのねえ心理学を学んだって病気が治るわけじゃないよ大好きな人がいたって病気が治るわけじゃないよ神様じゃないよ神様じゃないんだよ死ぬのはお前なんだよ生きるのもお前なんだよ戦うのはお前なんだよお前でしかないんだから私の痛みが誰にもわかられてたまるかよバーカどいつもこいつも死ねくそがってのは死にたいと何が違うんだろうね最近思うんだ自殺も他殺もスタート地点は一緒なんじゃないかって同情してほしかったわけじゃないよ可哀想って思われたくて腕を切ったことは一度もないよただそういうやり方しか知らないんだよ愛され方を学ばなかった子供が子供を殺めるのと一緒だよダミーの痛みを見てるとほんのその場しのぎでも安心できるんだものこれは脳の作用だから私たちの心は脳は意思はただの脳の電気信号で我々が信じる美しい魂とやらはどこにもなくてならばあなたの言葉は磁気を発しているか届くか私のシナプスに121グラムの私を抱き締めてね薬飲みたいリストカットをやめるには違う脳みそを使うことですが我々は脳みそに地獄を飼っていますわかってほしいなんて絶対思わないその押し付けがましさはひたすらにエゴイズムで自己主張が激しいくせに改善する気もない卑怯者ですめんどくせえなあというやつです私はメンヘラながらにメンヘラを軽蔑しますが君にもいろいろあったんだねかわいそうだねそうなったのは君のせいじゃないよ君のせいじゃないよ君のせいじゃないよ透明の罪に脅されて生きていることそのものに罪の意識を感じていますだなんてずいぶんたいそうな遺伝子ですね私はおいちゃんの死体を見たいですおいちゃんの骨を食べて灰を食べて次の日死にたいですそれが私の人生の最終目標ですがそれにも限界がきています自分を壊して壊して壊して再生することでなんとか進化してきましたしかし細胞もいつかは分裂をやめますそのときぐちゃぐちゃの私を抱き締めてほしいおいちゃんの好きな熱めのお湯浴室バスタブの中で向き合うとき世界でここが一番美しく安らかで幸福に溢れていると感じます、もう見たくないわたしも見たくない傷跡を心底軽蔑した目で見て怒るあなたが好きです私は人が克服するべき発達課題をいくつかすっ飛ばしてきてしまいましたそれを取り戻す作業を今日から始めたいと思います未来に希望はありません風俗おちしてでも私はたくさんお金を稼いでおいちゃんを主夫にさせて疲れない体健やかにゆるやかに監禁されてほしいですからその約束をおいちゃんと交わしても笑っても見たこともない未来に脅されて毎日息ができません息ができないんです毎日呼吸がうまくできないんです苦しいです酸素が足りないんですどうして私だけ?自傷行為の原因もトラウマの原理も病理も私が説明しなくてもひとたびパソコンを開けば光の速さで手に入る時代ですいちいち私に聞かないで説明すんのもめんどうなの愛はコンビニで買えますよもうこのまま年をとるのは辛いです何もわからないまま年をとるのは辛いきっと今の私の孤独なんて全然たいしたことないような日がくるのでしょうかそれとも馬鹿な杞憂だったと笑える日がくるのでしょうか
頑張るよ、大嫌いな8月をこえれば、今日をこえれば、あと1日、あと1時間、あと1分、あと1秒、そうやってどうにか生き延ばしていこうね。

「このせまいバスタブが世界を蹂躙する」

トリコモナスに感染してたよ!性病だよ!
いつ誰にもらったのかもわからないクソビッチの宿命だよ!

大好きな友達とグリーン牧場に行って小さな生命とその温もりに触れて畏怖してかわいいかわいいしてチョコのアイスクリームを食べてカラオケに行って喉をガラガラに枯らしてもとても気分がよくて楽しくて、だからわざわざ家にお土産を届けに行ったというのにテーブルには「トリコモナス」という字を見せつけるように結果通知が封筒からだしてあって、「は?なんで人のものを勝手に見るの?」っていう私の怒りは無視されて、まるでお前の発言は問題のすり替えだとでも言わんばかりの罵倒をあびせられた。まあ性病はどう足掻いても100%私のせいだしクソビッチは親のせいではないが、娘が毎日朝帰りするわけを、1度でもこの家庭に無視できない問題があると考えたことはないのだろうか。子供は安心ができないと必ずいつかどこかが病気になるよ。子供の世界は家がすべてなのに、自分を無償で愛してくれる存在がここに帰ればあるのだという安心感により子供は生きていけるのに、虐待される子供がそれでもお母さんお父さんと呼ぶのはそうしないと生きていけないからなのにね。22にもなって親が家庭が、と言っても甘えだと言われる世の中です。逃れることの必要性もその手段もわかっているのにそれができないのだから皆病んでいる。その根底は甘えではないよ。でもそう言われてしまう弱さは知っているから私は何も言わずにできる限り家に寄り付かない術を覚えた。誰にも教えてもらわなかったやり方で。セックスが好きだからビッチになったわけじゃないし寂しいからビッチになったわけじゃないし元彼を試すためにビッチになったわけじゃない。家にいても安心ができないからだ。親に愛された自覚がないと打ち明けてくれたおいちゃんを愛したいと思ったのだ。親が子に与える類いの愛にはなれなくても、おいちゃん自身が自分は絶対的に愛されているという安心感を常に感じることのできる大きな愛でまるごと包み込みたいと思ったのだ。そしてそれは巡りめぐって私を安心させる薬になる気がするんだ。


「私はもう終わりだ」「指輪をもらう価値は私にはないです」から始まる重苦しい車内の空気。
色々あった2ヶ月だけれど、99%童貞だったおいちゃんが私と付き合うことでいきなり性病感染って波乱万丈すぎじゃない...ああ絶対嫌われる絶対汚いって思われるもう一生触れたくない過去の過ちをこんな形で再構築するなんて嫌だ嫌だごめんなさいごめんなさい生きていてごめんなさいって喉に引っ掛かった言葉をどうしても言えずに黙り決め込んでいたら、ん?って諭すような優しい顔で私の発言を促すいつも。封筒を差し出して「...いわゆる性病にかかりました」って言ったら少しの間の後「なんだそんなことか、指輪をもらう価値がないって言うから他に好きな人でも出来たのかと思った」とか言うので「え?え?性病ですよ...?」って狼狽えていたら「だって治るんでしょ。じゃあいいじゃない。むしろ俺は君の過去の話を聞いて性病持ってないほうがおかしいと思ってたくらいだしね。火曜日一緒に病院行こう。」って私の数分前の苦悩とか申し訳なさとか自罰感情とかを一瞬で吹き飛ばしてしまった。
それでも私は申し訳なくて消えてしまいたくてそういえばいよいよ家には居づらいなって考えたら家には帰りたくなくて辛くて泣きたくて寂しくて「家に帰りたくない...」って呟いたらおいちゃんが無言でシートベルトをしめるから何事かと思って顔を見たら"ほら君も"みたいな仕草をするので???と思っていたら「今日は久しぶりに俺の家泊まりな。親いないから5:00前に帰らなくていいよ、なんなら明日の朝一緒に仕事の配達行こうか、今夜は眠らずに明日はたくさんお昼寝しよう。」って言われて大好き大好き大好き大好きちょう好き好きすきだいすきあいしてるあいしてるあいしてる!!!ってさっきまでめちゃくちゃ落ち込んでいた人間が喜びを隠す努力もしないで「えー...え~~いいんですか..?だって私トリコモナスなのに...クズなのに」なんて謙虚なふりしてニヤニヤがとまらなかった。ちなみに会話文が多いのは私が好きな人の一挙手一投足を完璧に捉えようとしてそうしていたら好きな人とのエピソード記憶だけはすかすかの脳味噌に事細かに刻み込まれてしまってそしておいちゃんの発する言葉がいつも私を強烈に捉えて離さないからです。今まで読んできたどの小説よりも確かな響きをもってこの胸をうつのです。おいちゃんが時々私を呼ぶ"きみ"という二人称を愛している。私はあなたが忘れたあなたを説明できるよ。

「なんだよーずいぶん深刻そうな顔をするからさよなら言うのかと思ったけど君そんなことで悩んでたのかバカだなあ」って頭クシャクシャに撫でてくれた。その後はおいちゃんが稲川淳二風に少し前の出来事を語ったり、"トリコモナスってなんか技の名前みたいでかっこいい"って二人で意見が合致してトリコモナスビームとかトリコモナスアタックとか言ってゲラゲラ笑っていた。「君1週間ごとに事件を持ち込んでくるからまだ付き合って2ヶ月ちょっとなのにすっごい濃いよ...面白いねえ君は」って言ったから私は嬉しくておいちゃんの頭を撫で回した。穏やかな日々なんてねえぞ元境界性人格障害のめまぐるしさを見せつけてやるー!いつだってどんな時だって楽しくするから嫌わないで。

お風呂はいつもふたりで入った。ラブホテルのでかいバスタブじゃなくて、向かい合ったら肌と肌が密着するくらい狭い狭いバスタブで私がのぼせて限界ですって言うまでずっとずっと裸で抱き合っていた。見上げたらおいちゃんの短い髪からぽたぽた水滴が落ちて顔だけ冷たかった。唇と舌は火照ったように熱くてこのままキスをしていたら溶けてしまうのではないかと思ったけれどこのまま溶けてしまってかまわなかった。わたしこのまま死んでもいいです、って言ったらまた君はそういうことを言うって笑ってくれる。吉本ばななの小説みたいですねって言ったけど吉本ばなな読んだことない。恋人と入るお風呂はなんて優しくて寂しいんだろう。どちらの体温かわからなくなって二人の境目がわからなくなって自分が誰だかわからなくなって夢と現実の違いがわからなくなって生きているのか死んでいるのかわからないのに大好きな恋人の腕にうずくまっている。ひとりぼっちで。まるで世紀末のようだ。私の恋人が世界を蹂躙している。私の世界はもうずっと前からおいちゃんのものだったんだね。どんなに喧嘩してもお風呂は二人一緒に入ろうね。


トリコモナスだけどクンニされたしフェラをしてしまう。ゴッドタンを二人で見て「手ックス」という単語を覚える。二人のおもちゃが増えたよ!!
まどろんでいたらおいちゃんがほっぺにちゅうしてくれて寝たふりしたけどバレていたかもしれない。

日曜日は午前中仕事のおいちゃんと仕事用の車の助手席に乗って配達に行った。仕事をしている恋人はいつも以上にキラキラ見えてまだ私の知らないおいちゃんがいることに感動した。車にのっている間は運転してるのに右手と左手でずっと手ックスしていた。手ックスというのは手と手をエロく絡ませてセックスの擬態をすること。
部屋に携帯を忘れてしまったためにおいちゃんが段ボールを運んでいる間暇していたら「適当にいじってなさい」とか言って自分の携帯をぽんと私に差し出す。うちの彼氏ジェントルマンすぎやしないか...なんでこんな人が高校の時に一回恋愛したくらいで収まってたの...意味わかんないちょう好き。LINE勝手に見たけどフレンド少なすぎて、というより私と共通の人やグループしかいなくて可愛い。

その後はおいちゃんの部屋でお昼寝したりクンニされたりフェラしたりコンビニ飯食べたりクンニされたりフェラしたり一日中ベットにはりついて私はおいちゃんにはりついてキスをして頬と頬をくっけておでこにちゅうをして喉仏を噛んで下唇を食んで足を舐めてアメリカのおとなが赤ちゃんのおへそにブゥッー!ってするやつをおいちゃんがして、笑って、笑って、笑っていたら夜が来て夜が明けてまた明後日ねって車の中で抱きしめあってキスをして梅雨の湿った空気を含んだ灰色の朝に舌打ちをしながら何度も何度も通っている道をこれからも何度も何度も通うことができますようにって祈りながら家路につくのだ。私を待ってはいない家。

火曜日は朝から一緒に泌尿器科のある病院に行って薬をもらった。「俺検査されるの?俺カテーテル入れられるの?怖いよぅ。」って怯えていたのほんと可愛かった。私のせいで尿道処女奪われるかもしれないのすごく申し訳ないんだけど正直死ぬほど興奮した。好きな人のオナニーなんてめちゃくちゃ見たくないですか?好きな人のあられもない姿を見たい。好きな人の汚いところを見たい。全部全部全部見せてほしい。お尻の穴、眼球の裏、脳味噌の中、奥の奥の奥のやわらかいところまで余すところなく見せて、全てに触れたい。
無事処女を守ったおいちゃん心底ホットしていた私はガッカリ。そーゆうこと言っちゃうから君は頭がおかしいって言われちゃうんだろうね。理由がトリコモナスで格好つかないけど、二人で病院なんていつか子供を宿したときの予行練習みたいでちょっとわくわくしてるんだ、なんて言ったら呆れられるかしら。子供なんて考えられないよね。


イオンのジュエリーショップでおいちゃんが指輪を買ってくれた。こういうデザインがいいと思うんだってAmazonの見せてくれたのは、だけどやっぱり実物を見ないとわからないものねって、アクセサリーショップの片隅にあるおもちゃみたいな指輪じゃなくて、ちゃんとショーケースに入ってる指輪のお店で選んでくれた。私は普段おいちゃんのことを名字にさん付けで呼んでいるのだけれど、それは店員さんにとってとても新鮮で初々しい印象を与えるらしくて可愛いですねってしきりに言われてしきりに照れた。これが10年の差。カップルじゃなくて親子だって言ってやればよかったねっておいちゃんは笑ってた。
私なんて、そんなに高いお金払ってもらう価値なんてないのに。ファミレスの入り口の小さなおもちゃ売り場で売ってるような「感情で色が変わります!」とかうたってる安い指輪でいいのに、子供の頃よく食べたスーパーに売ってる指輪型の飴でいいのに、どんなにささやかなものでも私はおいちゃんがくれたものなら簡単に華やぐことができるのに、それでも「記念日でもなんでもないけどあげたいときにあげるのがいいと思うんだよねこういうのは」って、周りに冷やかされるのもカップルの醍醐味って考え方にかわったとか言って、指輪あげるような人間じゃなかったのになあ俺とか言って、私はなんでこの人に愛されていないとか思い込んでいたんだろう。物質に縛られるなんてバカみたいペアルックなんてバカみたい約束なんて無意味なのに、とか思ってたのに今はそれがなんか安心する。私ごときの人間が私ごときの人間が私ごときの人間が私ごときの人間が、それでも人を愛したい人に愛されたいと望んで生きることをどうか許してください。
無駄に指が細くて7号のそれがなかったからお取り寄せになるらしくあと1週間私は指輪のない指を眺め続ける、はやく、はやく、生き急ぐように。私はおいちゃんが私にあげたいものがいいですって言っていたのに、柔らかい雰囲気がでますよって店員さんにまんまと誘導されてピンクゴールドの指輪を選んだ。おいちゃんはシルバーがいいよって言っていたのに最終的に選ぶのは君だってかっこよかった。恋人はシンプルなデザインが好きだってまたひとつ知ることができて嬉しい。

死ななくてよかったなあ。ごめんね、私はどんどん普通の、まともな人間になっていくよ。普通の幸せを大切にしたい人間になったよ。毎日クソなのは変わらないけど、誰にも迷惑をかけないならいつでも自分を絶ちたいと思っているけど。
神様にしてしまってごめんね。宗教にしてしまってごめん。疲れるよね、あなたを根拠に私は生きているから、あなたが正しいと思ったことが正しいですなんて簡単に言える女。これは呪いなんですなんて急に泣き出す女。それを聞いても君は面白いねって風が吹きぬけるようにふっと笑ってくれるからこんなに私は身軽に生きていけている、恋人の前でだけは。死ぬまで毎日愛してるって言おう。

素晴らしい人間になろうと思うな

めんどくせえ本当は日記を書くのすら面倒なのだけれどこうでもしないと一言も喋らず一日を終えることがあるので他の動物と私を区別するために辛うじて親指だけに神経を注ぎながらあいうえお打ってみる、もしかすると脳味噌がなくなったのではとフルフル頭を振ってみるが目眩がしただけだった。頭痛いな。いつだって。

ぼんやり明けようとする空から逃げるように目をふせて歩く自宅までの砂利道、毎日新聞屋さんのエンジン音に恋をするが時々実体に出会してしまい気まずい。am.3:00の世界でふたりぼっちだねと顔も名も知らないあなたに。「餓鬼がこんな時間にうろついてんじゃねえよ」みたいな軽蔑の眼差しで見られても雨ニモマケズ風ニモマケズ雪ニモ夏ノ暑サニモでしょう頑張って下さい私は雨にも風にも雪にも夏の暑さにも嵐にも社会にも自分自身にも負けっぱなしだけれどねあなたの幸せを願っていますついでに私の幸せもそして恋人と友人の幸せを神様、とひとしきり世界平和を願って玄関の扉を開ける。祈るような気持ちで。
童話って深層心理らしい。美しい物語に憧れたお姫様がいつか物語に復讐されるように、ママ、私は貴女を憎んだり恨んだりもしないわ。いつかこの腹に新しい命を宿したとき、貴女があんなに正しいと信じて疑わなかった教育に、我が子の愛し方に復讐されればいい。
家族のたてる生活音や母親の怒鳴り声が泣きたくなるほど苦手なので犯人のように足音を忍ばせて階段をあがりベッドに沈む。人や町や車が動き出す頃やっと眠りにつく。あと1歩が飛び込めない中央線。ホームで項垂れるスーツ姿の男性はあなただったのかもしれない。または私だったのかもしれないし、大好きなあの子だったのかもしれない。社会に迷惑をかけるなと誰もが君の命を侮辱しても気にするなよ。そもそも君はどんな死に方をしても迷惑だよ。どんな生き方をしても迷惑だよ。野次馬達の携帯電話が一斉にフラッシュをたいてもその頃にはもう君の眼球はこの世界を捉えてはいない。君があんなに悲しくて辛くて寂しくてやるせなくて何度も死のうと考えてそれでも生きててよかったと思う日が少しはあった、私だけは分かってあげるから。みんな幸せになればいいのにね。おやすみなさい。

相も変わらず私は昼下がりに目を覚まし、代わり映えのしない1日の始まりに愕然とする。数時間前のおいちゃんとの時間がまるで夢のようだと思う。日常の中の非日常。非日常の中の日常。あなたは後者であれ。"今日はなんだか調子がいい"の調子がいいってどんな感じ??調子がいいと感じるのは調子が悪いことがあって、それと比べていい、悪いと言っているのだから、そもそも物心ついた頃からいつもどこかしら調子が悪い私は何と比べればいいのだろうか。上半身と下半身。右半分と左半分。右脳と左脳。ならば今日は左半分が良好で下半身は絶不調。上半身はたぶんほぼ死んでる。
おいちゃんはもう数時間仕事をこなしたというのに私はダラダラとチョコレートを食べたりパトテン酸とビタミンCとあとなんかよくわからない栄養素のサプリメントをラムネ菓子のようにボリボリと噛み砕いたりしております。健康オタクと呼んでくれて構わないよ。それも早死にするタイプの健康オタク。なぜなら暴飲暴食、3食コンビニ飯、朝夜逆転生活をありとあらゆるサプリメントと科学製品でカバーしようとしている人間だから(カバー出来てない)、朝昼晩三食一汁三菜、目覚めの一杯ミネラルウォーター、ラジオ体操と柔軟体操で体をほぐし、朝バナナ朝スムージーに三時のおやつは一握りのナッツと一杯のコーヒー砂糖ミルクは控え目、通学通勤はなるべく自転車夜はランニング、半身浴で汗を流し、ヨーグルトでお腹の調子を整え、今日1日の無事を神様に感謝して22時には眠りにつく本当の健康的な生活を送っていらっしゃる方からはきっと鼻で笑われるのでしょうね。でも私は根拠のない健康法を宗教のように崇めて客観性を失い周りの人間にまで迷惑をかけるタイプの一番有害な、アムウェイ的なそれではないし、水素水に手を出したりしていないし、完全に自己完結型なので許してほしい。私は自分の好きな人達全員の死に目を見るのが目標だからめちゃくちゃ長生きしなきゃならないわけよ。おいちゃんは32歳のくせに1.5リットルのジュースを1日1本水のようにガブガブ飲んでいたからぐちゃぐちゃする以前「カップルぽく喧嘩してみよう!」ってのをふたりでしてみた時に私が「もう1.5リットルのジュースガブガブ飲むの禁止ー!」って言ってからは梨水をガブガブ飲んでる。かわいい。

車の運転は好きだ。ただし道さえわかっていればの話。空間認識能力が-100くらいなので地図が読めない。東西南北という概念がない。自分がどこにいるのかわからない。風水は方位が絡んでくる時点で信じていない。地図を読むときに自分の首を傾ける。教習所教官「...君ここ地元だよね...?」。Googleマップすら私を裏切る。「ずっとまっすぐ行けばいいんだよ」という言葉が恐怖。おいちゃんに告白する当日、自分で指定したくせに待ち合わせのいっちょうに辿り着けず「今どこにいますか?」というおいちゃんの電話に「民家」と返す。道を聞かれて快く承諾するも一緒に迷って泣く。おいちゃんとはじめてサイレンをプレーするもゾンビどうこう以前に地図が読めない、そのくせパニクると後先考えず移動して現在地を見失い、おいちゃんから「今君はどこにいるでしょう」クイズを100回出題される、間違える。「壁づたいに行けばいいって言ったでしょ!?」って100回言われる、あんなに優しくて温厚なおいちゃんの突っ込みがちょっと怒ってる。

車内は完璧なプライベート空間だ。ここだけは誰も侵すことのできない私のテリトリー。大好きな音楽を大音量でかけて大声で歌う、どんなに下手くそでもどんなに暗い音楽でも誰も咎めることは出来ない。ふふふ。でも私は常に世界に優しくいたいし自意識過剰な人間なので窓を開けてこれが俺の趣味だぜと平気な顔して、むしろ得意気な顔して自己顕示欲を垂れ流すダサい人間にはならないのだ。そういう奴等は大抵EXILEをかけているという偏見。窓はしめきる、ついでにエアコンはかけない。今の時期車内はマジ地獄。灼熱地獄。毎日ちょっと熱中症になりかけながら車を運転している。だからふらっと死にたくなるのだろうか。
汗が頭皮から吹き出て額をつたい、首筋を流れ乳房の間を這いやがて腰に到達し衣服に染み込んで行く感覚がたまらなく好きなのだ。生きてるって感じがする。あー私の体はこんなにもきちんと代謝しているんだって愛しく思う。どんなに生きたいと願ってもやがて心臓は動くのをやめるのだ。逆に、どんなに死にたいと思っても心臓が動きをやめることなどない。我々の意思とは別に我々の体は生命している。じゃあこころはどこにあるのかしら?答えなんてどこにもないでしょう、そういう歯痒さを知るべきだ。そうすれば自ずと生きること死ぬことの神秘さに気づくでしょう。死ぬなんて言わないでよ。


大学は好き。周りの人達は皆面白いし、何より私が面白いので面白い。私は絶対に面白い。
人生は暇潰しだと言う。何もしなければ地獄のように長い時間、何かしようと思えばあまりに短すぎる人生の、ちょうどモラトリアム期間と呼ばれるその只中で私が夢中になれたことなど果たしてあったのだろうか。私が何かを成し遂げてきたのならそれは自分のためというより誰かのためだったのかもしれない。車通学で本当によかった。あの頃のままいまも電車に揺られていたのならきっとまた私と私が離ればなれになって世界が灰色に溶けてプラットホームに溢れかえる人たち一人一人には私とは違う意思や人格があってそれぞれの人生、生活があるのだと考え出すとあまりの途方のなさに言い知れぬ不安や畏怖を感じて私は私という人間の所在をなくしてしまうのだろう。絵を描くのが好きだったのはみんなが褒めてくれるから、頑張って嫌いな読書感想文書いたのは先生が褒めてくれるから、いつだって外側にしかなかった動機。それでも私命を燃やしたつもりになって泣いている。胸をはれることなどひとつもないのにあの夕日に感動してる。
私はもう何をしても生き延びてしまう気がするんだ。

つまり、私のは全部ただの感傷にすぎない。
考えているつもりで実は何も考えていないことを誰かに気付かれるのが怖くて慌てて本を読んでみようと思ったり勉強してみようと思ったりするのだけれど、根本的に救いようのないほど怠惰で無精な性格のために実に非生産的な生活を送っている。
"私頭が悪いから"って予防線はってから会話始めるのやめたいなー。だって大抵のことはどうでもいいんだもの。自分の生活圏内にあるものだけで生きていけてしまっている。私にもそれなりに本を読んだり絵を描いたり見たり楽器を楽しんでみたりしたいという欲求はあるのだけれど、それをするまでに思い付きの熱がシュルシュル冷めていってしまうからいけない。何の努力もせずに教養が身についたらいいのになーーー!突然目の前に10億円が降ってきたらいいのになーーー!期待されないのは楽だなあ。ずっとこのポジションに収まっていよう。いつも優しくていい人が1度花を踏んでしまうだけで極悪非道のように言われてしまうのに、いつも悪くて酷いことばかりしている人が1度席を譲ったりするだけで天使になれるこの世界、だったらクズのままいた方が徳だよねーーー!私は本当に意地が悪いので、運転中に煽られたりすると「指と指の一番掻きづらいところを蚊に刺されろ」なんて地味な呪いじゃ満足できないから「ファイナルデスティネーションみたくお前のまわりのありとあらゆるものが凶器になってしかも結局定めから逃れられず苦しんで死ね。ブレーキの間にペットボトル転がって前方の車に突っ込んで死ね!」とか平気で考えます。
何もやりたくない何をしても楽しくないは病気だから早めに病院へ。

遠い国で怒る戦争も地下鉄で起こるテロもクソ興味のない芸能人の不倫も殺人事件も全てはおいちゃんを素敵に彩るための犠牲なんだよ。私のこのギリギリの生活ですら。
小学生の頃に朝顔の育て方を学んだ。炎天下の下体育座りで蟻を指でなぶり殺すのにも飽きて、やがて私の体が受ける日射量の許容範囲を超えて喉の奥から吐き気が込み上げてくる頃に、白い蝶がヒラヒラと目の前を通過するのを私は見たのだ。
あの蝶の羽ばたきが私とあなたを引き寄せたのでしょう。私は貴方に会うために生まれてきたのだと思います。私はそれを呪いと呼んだ。

毎日も手作りだよね

今なら部屋の窓を開け放って六月の湿った空気肺一杯に吸い込んで、ひとつの淀みもなくあたし幸せって言える気がするの。大嫌いなお母さんにも優しくできる気がするんだ。

たった数メートル、たった数十歩、恋人の部屋から駐車場までのたった数分の距離、手を繋いで歩く私の幸せ。
恋人のベッドにふたり根を張って汗と精液と体温にまみれながらお笑いdvdとバラエティ番組と映画を見ていたら夜が来て夜が明けてそしたらまた夜が来て、逆転した生活、深夜のコンビニにパジャマのまま出掛けてしまってスイーツを買おうね、手を繋いで、これが私の幸せ。
ラーメンズ東京03も言葉遊びが本当に天才的だよね、としか表現できないくらいの語彙力で頑張って感想言ってみる。テレビの中もこの部屋の外も誰かの思惑や悪意で出来てるって好きなバンドは言ってたけど、私たちの毎日は手作りだよね。誰も踏み込めない分厚いルールでふたりを囲うの!日の当たるところはおいちゃんにわけてあげるからお願い。日の当たるところでも寒くなるきっと。猫の額ほどの土地でその希望に焼かれて死んでもいいからお願い。

土曜日においちゃんの家でメンバーさんと宅飲みしたら、私懲りずに絡み酒してしまうし、そしたらおいちゃんは私の横に座って「俺もう気にしてないよ?だいぶ吹っ切れた、だから元気だして?」といきなり大公開傷口に塩だし、メンバーさんはすでに事情を知っていてかつおいちゃんから相談を受けていたという事実が判明するし、私のクソビッチと過去の過ちをこの場で舞台にあげて笑いにかえて幕を閉じてしまおう感がすごくて「やだやだやだーー!殺してくれーー!一思いにトドメを刺してくれー!さもなくば今この場で死ぬ!」と不穏な言葉を叫んでいたらおいちゃんが後ろから抱き締めてそしてほっぺにちゅーしてくれて慰めてくれた。みんなの前で。....他人の目のある中で。
冷やかしムードの一切ない和やかな雰囲気の中で私の片想いがやっと成就した。誰の目にも間違いなく映ったでしょう?私今幸せ、私この人が好き、これが私の好きになった人よ。って世界中に言い触らして歩きたい気分だった。どこに降り立っても過不足なく愛を説けるような真剣さで。

「君がいつまでも後ろめたさを感じて、俺は俺で沈んだままで一緒にいて楽しい?楽しくないでしょ、だったらどうにかするしかないんだよ」ってそう教えてくれた人は今まで一人もいなかったよ。どうにかするしかなかったけれど私ではどうにもできなかったから死のうと思ったんだあのとき、おいちゃんがそう言ってくれるならどんなに狂ってもちゃんとやれる気がするよ。

必死に抵抗したけど見られた左腕、赤いみみず腫の傷痕「馬鹿なまねするなって言っただろ、へんな気起こすなって、あのときどういう気持ちで俺が言ったのか君わかってるのかよ」って1時間おきの確認作業、「痛そうに見えるけどそんなに痛くない、というよりおいちゃんの痛みに比べれば」と笑う私の頬をつねって叱る32歳...サイコーかよ...私理不尽に怒鳴られる経験は数えきれないほどあるけど、きちんとした理論の元できちんと叱られたことそんなにないから普通にときめいちゃうんだよねごめんね...叱られるために自傷してるわけじゃないけど。自傷とか、他人から見れば痛くて悲しくて理解できないようなことを、繰り返す理由を理解してもらいたいと思わない。時間の無駄だと思う。私は見せつけるためにしているんじゃないもの。あなたが悲しくてどうしようもないときにカラオケで叫ぶのとどう違うの?ってんなわけねーだろ、自分がおかしいと自覚しろ。自分が一番可愛いことくらい認めろ。うかうかしていたら手段が目的になるからね。動脈切る前に、自分がおかしいって自惚れじゃない心のちゃんとしたところで気づきましょうね。

慣れてくるともはや自傷は作業と一緒だから本人からすると、少なくとも私は、痛くも痒くもない。けれど、自分を思ってくれる人がそんな不健康なやり方でしか自分を維持してられないっていうならそれがこの世で一番の不条理だと思うし、あなたの痛みはあなたの痛みでしかないって教えてあげたい。
こんなに頭と体、わたしとわたしが簡単にバラバラになるような時代だもの、痛みで繋ぎ止めるのは正常な感覚と言えないでもないけれどそれも虚しくなるだけよ。
私はこうして文章を書くことでどうにか繋ぎ止めているけれどそれがどれほど力を持っているのかはわからない。だからせめて好きな人くらいには私っていう人格や肉体を刻み付けたい、背負ってほしい。私も背負うから。あなたが信じる私を信じるから。


貴方の好みならなんでも分かっているのよの配色の下着。少し高めの黄金色のはちみつ。新しい石鹸の袋を破いたときのほのかな香り。もう昔の気持ちは忘れちゃったなあ。死について考えない自分に焦燥を感じて慌てておいちゃんの死体を見る。
星はただ綺麗としか言えなくなった。

本当は言いたいことなんてあんまりないんだよね。
もしくはきっとずっと同じことが言いたいんだと思う。

あの部屋のエアコンディションは最高で、テレビとパソコンの明かりだけがチカチカ眩しくて、おいちゃんの真っ黒の目が私を見つめるときいつも言葉が出ないのは、話しているそばから私の大切な気持ちが消えてしまう気がするからです。言葉に出来ないものは言葉にしてはいけない。瞳の奥の沈黙の中のほんとうの気持ちを知りたくて重たい沈黙に耳をそばだてる。涙がでそうな幸せのときと悲しくて仕方がないときの胸の痛みはなぜこれほどまでに似ているのかしら。

おいちゃんの足を舐めた。服従されたかったのにあんな顔ずるい。

恋の話ばっかりしてると馬鹿っぽいから趣味がほしい...。
趣味がおいちゃんなんだよね...。

代わりに僕が罰してあげましょ なんて言うかよバカ

いっそ今まで使ったこともないような汚い言葉で罵ってくれたら、なんの躊躇もなく前方の車に突っ込んで清々しいほど豪快に醜く肉片を撒き散らすことができたのに、こんな風になっても抱き締めてくれてキスをくれて「大丈夫?帰れる?へんな気起こすなよ」なんて言ってくれるんだから、私いよいよ死んでしまいたい。

彼が傷つくなんて思ってなかった。
恋人になったって、大好きなのはいつも私だけだと思っていた。土曜日に飲めないくせに甘ったるい酒を鼻をつまみながらガブガブ飲んでゲラゲラ笑ったり怒ったり先輩に絡み倒して手当たり次第色んな人に電話して脳味噌ちょうサイケとか思ってたらおいちゃんがむかえにきてくれて、顔見た瞬間「私のこと好きじゃないくせに優しくすんなよ!」とか32歳にめちゃくちゃため口きいてギャン泣きしながら暴れたら、「なんでこんなに酔ってるのよ笑」なんて言いながら抱き締めてくれて、私の支離滅裂な話を聞いてくれて、「君が2年後まだ俺のこと好きなら同棲しよっか」って言ってくれた、あの時の声のトーンもいつも鼓膜にこびりつくその呂律も後ろ髪をくすぐる鼻先も抱き締める腕も怖いくらい覚えてるのに、それで私舞い上がってしまってふたりの未来について、未来の生活について、夢物語なんかじゃないそう遠くもない未来の希望についてなんの疑いもなく語り合っていたのに。
私あんなに優しい人を傷つけた。

過去の恋愛について全部教えてくれないかと言われ、まあ私がクソビッチなのは付き合う以前から周囲にはバレていたし、私には気にするまでもない過去のちょっとした過ちという認識しかないから笑い話のように話していたのだけれど、不倫さんのことだけは現在進行形の間違いとして、「でも会ってないしちょっとしたメル友ですよ」くらいの気持ちで暴露したつもりが、「会うとか会わないとかそういう問題じゃないんだよね」というおいちゃんの一言を皮切りに、「あっあっあっ」って脳味噌チカチカしてる間に、どうしようもないところまでいってしまった。

不倫さんのことは究極まで濁したし、そもそも会っていないなんて嘘だし、だから心底自分は卑怯だなって思いもしたけど、そこまで話す必要もないと思っていたから。だって私が好きなのはおいちゃんだけだもの。

でもそれが甘かったんだね。
おいちゃんが傷つくなんて思ってなかったんだよ。
だって私のことで彼が傷つくなんてどうして思えたの。誰か教えてよ。

「俺に告白した時点で言ってくれれば傷はつかなかったよ。俺と付き合ってから君が浮気するのだってそれは俺の責任だから許せる。」

以降何の言葉も発しなくなったおいちゃんが知らない人みたいで怖かった。

わかったよ、これなんだね。
なにか辛いことがあったときダウナー系だから沈むしかないよって笑ってた意味を、死んでやろうって餓死を選んだ理由も、あのとき全部合致した。
なにか言いたげに金魚みたいに唇を微かに動かすけれどそれが音にならなくて、奥二重のおっきな目をうつろに細めて、ひたすらじっとベッドに背中を張り付けて、耳に痛い沈黙をまもって、死体にでもなろうとしてたの?
私人形みたいになったおいちゃんの上でボロボロ泣きながら「ごめんなさい、許して、何でもするから何でも言うこと聞くから、何か言ってよねえ、今何を思っているのか教えて」ってそればっかり三時間馬鹿な女みたいにすがりついておいちゃんはビー玉みたいな目で私を見つめ続けてあの地獄のような長い長い静寂、怖かった。

清算してくれ...ってうなり声みたいに発声したから私おいちゃんの目の前で不倫さんのメアド消去して、一方的さよなら告げたの。
でもそうしたところで、おいちゃんの中で"自分と付き合っていながら他の男とメールしていた"っていう事実が消えるわけでもないから、私が何を言ったところで言い訳にしかならない。

私がおいちゃんにしてきたこと全部、言ったこと全部嘘じゃないよ。全部本心なんです。大好きなんです。って訴えても、こういうとき言葉は本当に無力だね。

今の私が何を言っても私の言葉はおいちゃんを傷つける道具にしかならない、それが本当に辛い。
傷つけばいいと思ってた、あんたのその痛みが私を証明する唯一よ、あんたのそのドーナツの穴みたいな虚しさが私があんたと生きてる唯一の証拠なのよってやり方で生きてきた。
間違ってたかなあ。おいちゃんを傷つけて、傷ついてるおいちゃんを今目の当たりにしていて、あれから数日泣き続けて、家でも学校でも水分なくなって干からびるんじゃないかってくらい泣き続けて、数年ぶりに腕を切って、切ったところでこれはおいちゃんの痛みじゃないのよ。苦しくて吐き出したいでも吐き出せない泥水のような罪悪感をそれでも吐き出すためのものとしての自傷行為。もう切るスペースないから傷を重ねて、ぷつぷつはしっこにたまる赤い水玉、あの頃みたいにはいきませんね、勢いが足りない、まあ血をみたいわけじゃないからね、痛くなれば満足だけど本当に痛いのはあれから毎日やむことなく痛む心臓や胃などの臓器で、もっと言えば痛いのはおいちゃんで、何を被害しゃぶって「痛みがわかるよ」だなんて、馬鹿みたい。
私馬鹿みたい、おいちゃんからしたら私がおいちゃんにあげた大好きって言葉も愛撫も愛液も嫉妬も馬鹿みたいでしょう。嘘つき。
まあ悲しいよね、信用されないのは。仕方ないよね、自業自得。


「ポジティブに捉えるならこれだけ傷つくくらいには君のこと好きだってことだよ」って言われて、「ああやっと...!私の夢叶った!」って手放しで喜ぶことができないくらいにはまともな頭。
ごめんなさいでもちょっぴり嬉しいですおいちゃんのほんの少しにでも爪痕残せたのならそれが私の全てです。

あー

優しいから、すぐには立ち直れないしお出掛けもする気力ないけど会いたかったら会いに来てと言ってくれるから私はこんなぐちゃぐちゃになりながらも毎日会いにいって、毎日おいちゃんと抱きあいながら数時間泣き続けて「そろそろ泣き止んでよ」って言わせちゃう被害者はあなたなのよってまた泣く。

少なくとも1ヶ月は人間らしい生活をできる気は全くしませんね。おいちゃん私が死ぬんじゃないかって本気で思ってるから、自分の心配しろって感じだけどあの人、まあ死なないように頑張ります。
私の言葉嘘じゃないってどれだけ時間かかっても信用されるように。今まで赦しを乞うふりをしてどうでもいい顔してた罪とか間違い全部まわってきたのね、つけが。でもこれでやっと不倫さんとも関係終わらせることができたし私やっとアバズレ卒業できる。
おいちゃんのために生きていくのよ。