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お命ください

まず途中で合流したおいちゃんはお肌がプリプリで目がキラキラと光っていてそれと相反するみたいないつもより少しのびた顎ひげがとてもとてもかわいくて仕事着らしいピッタリとした黒いパーカーが30代にしてはそこそこの体を浮き上がらせていて、私には全然意味ない青空の下で今日もおいちゃんはペカペカと光っていた。世界がキラキラして見えるというのはこういうことかもしれない。

おいちゃんの家でひたすらゲームをした1日だった(もちろん私ひとりではない)
五時間もテレビサイズでゲームをやり続けるというのはなかなかに目と腰を酷使するものだったらしく頭痛が止まない。


カービィしか使わない(使えない)し、ストーン厨だし、おいちゃんばっかり狙ってしまうし。
好きな人が敵にやられるくらいなら私が殺ります。
お命くださいわたしひとつあげるから。
とにかくおいちゃんのトゥーンリンクをひたすら上から吹き飛ばす作業に徹していたんだけどほんとうざいと思うわたし。でもだって...トゥーンリンクしか使いこなせていないとかかわいすぎない??
とにかくそうすると「カービィやめろ!!」とか笑ってくれるのいちいち涙がでる。


舐めまわすようにお部屋を拝見していたらなんかとてつもなく恥ずかしくなってこれがこの人を育てた部屋なんだって思うと見たくないもの見たいもの知りたいこと知りたくないこと一気に溢れかえってとりとめもなくなった私はせかせかと買ってきた紙コップやらお菓子やらを並べていなければとてもまともでいられなくなる。
いつだって注意深く入り込まなければならなかった誰かの他人の、心の領域というものに土足で踏み込んでしまったような罪悪感。好きな人の部屋にはじめて入る思春期のドキドキとはまた違うドキドキは、いつもなぜかおばあちゃんと過去の陰惨な出来事に似ている。


自分の頭の中や考えていること思っていることを整理するため、確認するため、自覚するためにはじめた日記だったはずなのに、こうして文字を起こしてみるといよいよ自分が何を考えて何を言いたいのかわからなくなるな。自分のことがなにもわからないまま過ごすというのは本当に辛い。



私にとっておいちゃんが生きていることそのものが喜びであると同時においちゃんが生きていることそのものが悲しみであるのだから、やはりこれは呪いだと思う。